謎解きは進化、ストーリーは超展開!?999と善人シボウデスをクリアした正直な感想
今回は、極限脱出シリーズの1作目と2作目がセットになった『ZERO ESCAPE 9時間9人9の扉 善人シボウデス ダブルパック』をクリアした感想とレビューをお届けします!
「『Zero Escape: The Nonary Games』は、1作目の『9時間9人9の扉』と2作目の『善人シボウデス』を収録した作品です」
結論から言うと、1作目(999)はかなり面白く夢中になれたのですが、2作目(善人シボウデス)は少し「何でもあり感」が出てしまい、正直に言うと手放しでは楽しめませんでした。 ただ、このシリーズは3部作で完結する物語。次回作の『刻のジレンマ』をプレイした後に、この2作目の評価がどう変わるのか…という期待も込めて、今回は「ダブルパック」としての魅力や気になった点を正直に語っていきます!


『Zero Escape: The Nonary Games』の基本情報
ジャンル:アドベンチャー
対応プラットフォーム:PC (Steam)、PS4、PS Vita、Xbox One
Steam価格: ¥3,190(税込) セール時 ¥319(税込)等
プレイ時間:(初回クリア想定)約35〜40時間(1作目:約15時間、2作目:約25時間)
難易度:中 脱出ゲームとしての難易度は程よい難易度になっています。ヒント機能が充実しているので初心者でも安心です。
『Zero Escape: The Nonary Games』の特徴、魅力
絶妙なバランスで作り込まれた「脱出ゲーム」
本作のメインコンテンツは、何と言っても「脱出ゲーム」です。部屋からの脱出とストーリーパートが交互に展開されていくのですが、この脱出ゲームのクオリティが非常に高い! 「簡単すぎず、難しすぎない」という絶妙なバランスになっており、謎解きがそこまで得意ではない管理人でも、直感的に解けるような作りになっていたのが好印象でした。

また、部屋を調べていると徐々にヒントが与えられ、迷っていると同行しているキャラクターたちが会話でアシストしてくれる親切設計になっています。

ギャグやツッコミが飛び交う個性豊かなキャラクターたち
極限状態のデスゲームというシリアスな舞台設定でありながら、キャラクター同士の会話はギャグが多めなのも本作の特徴です。 若干「寒いな…」と感じる部分もあるものの、緊迫したストーリーの中で良いアクセントになっていました。

主人公たちもただ怯えるだけでなく、自発的にギャグを言ったり、他のキャラのボケに乗ったり、的確にツッコミを入れたりと、個性豊かなキャラクターたちのやり取りがゲームを盛り上げてくれます。

難易度選択とセーブ機能の便利な仕様(2作目)
2作目の『善人シボウデス』では、脱出パートの難易度を「HARD」と「EASY」から選ぶことができます。 一度EASYにしてしまうと、その部屋ではHARDに戻せないという仕様があるのですが、「直前でセーブしておき、EASYでヒントを聞いてからロードしてやり直す」というテクニックが使えるため、難易度設定によるデメリットやストレスはほとんど感じませんでした。
フローチャートによる「ロック解除」の面白さと、少し気になったテンポ感
本作のゲームシステムは、選択肢によって物語が分岐していくマルチエンディング方式です。
その中心となる「フローチャート機能」では、ただ過去のシーンに戻れるだけでなく、「あるルートでエンディングや情報を得ることが、別の鍵(ロック)がかかったルートを開く鍵になる」という、ゲーム全体が巨大なパズルのような構造になっています。この「別のルートを開拓していく仕掛け」自体は非常に面白く、引き込まれました。
ただ正直なところ、2作目の『善人シボウデス』ではフローチャート機能があってもルート開拓のための行き来が多く、中盤以降は少しやり直し作業が面倒に感じられてしまった部分もありました。
⚠️ここから先は『Zero Escape: The Nonary Games』の攻略やエンディング・真相に関する重大なネタバレが含まれます!未プレイの方は絶対にブラウザバックしてください!⚠️
【ネタバレ有】9時間9人9の扉
1作目『9時間9人9の扉(999)』をクリアして真っ先に感じたのは、「ミステリー・デスゲーム作品として隙がなく、本当にかなりよくできた作品だった」ということです。
2作目までクリアした今振り返ってみても、1作目の完成度の高さには感心させられます。特に印象に残った3つのポイントについて語っていきます。
「数字根(デジタル根)」のルールと、完璧すぎる探索の組み合わせ
本作の核となるのが「手元のバングルの合計値の数字根(デジタル根)と一致する扉にしか入れない」というルールです。
この設定が単なる計算パズルにとどまらず、「誰と誰が組んでどの扉に入るか」というシナリオ上の分岐やグループ分けの仕掛けとして完璧に機能していました。 組み合わせによって見えてくるドラマや会話が変わり、脱出ゲームの探索要素とストーリー進行が見事に融合していたのが素晴らしいと感じました。

疑心暗鬼からの「信頼」——過去が明かされ愛着が湧くキャラクターたち
生死をかけたゲームに挑んでいく中で、それぞれのキャラクターが抱える過去や本性が徐々に明かされていくプロセスが見事でした。
正直、ゲーム開始直後は「なんか嫌な奴だな…」「怪しいな…」とあまり好きになれなかったキャラクターも多かったのですが、ストーリーが進むにつれて彼らの背景が見え、どんどん好きになっていきました。
互いに疑心暗鬼になりながらも、極限状態で交わされる「信頼感のやりとり」が非常に熱く、最初は警戒していた人物にいつの間にか強い愛着や信頼を感じるようになっていくシステム・シナリオの組み立ては見事の一言です。

タイタニック号の史実×オカルト・SF要素の圧倒的な引き込み力
作中で語られるギガント号やタイタニック号にまつわる史実の話から、形態形成フィールド(シェルドレイク仮説)といったオカルト・SF要素まで、扱われているテーマの幅広さに一気に引き込まれました。
難解に思える知識や説も、キャラクターたちの会話を通して分かりやすく整理されていくため、プレイ中は終始知的好奇心を刺激されっぱなしでした。実在の歴史や雑学が巧みに物語の核(真相)と絡み合っていく構成には脱帽です。

1作目(999)の総評
謎解きの面白さ、数字根を使ったシステムの美しさ、キャラクターへの愛着、そして雑学やオカルトを絡めた重厚なストーリー。どこをとってもクオリティが高く、1作目単体として大満足の傑作でした!

【ネタバレ有】善人シボウデス
1作目が非常に高評価だった反面、2作目の『善人シボウデス』は、正直に言うと「テンポ・ビジュアル・納得度」の面で少し自分には合わない部分があり、モヤモヤが残る結果となりました。 具体的にどういった点が気になったのか、そして良かった点も含めて振り返ります。
3D化によるビジュアルの変化と、移動のテンポ感
まずプレイして気になったのが、キャラクターのグラフィックが中途半端な3Dモデルになってしまった点です。 前作から続投している「四葉」も登場するのですが、イラストベースだった前作に比べて可愛さが半減してしまったように感じ、少し残念でした。
また、ゲームのテンポ面も気になりました。部屋を移動する際に「マップ上をドットが動くアニメーション」が挟まるのですが、このあまり意味のない時間が長く、プレイ中の快適さを少し削いでしまっているように感じました。

「ABゲーム」の強烈な罪悪感と、魅力的なキャラクター達
本作の根幹となる「ABゲーム」は、相手と【協力】するか【裏切り】を選ぶ囚人のジレンマ方式のゲームです。
- 双方「協力」: 2人とも+2BP
- 自分が「協力」、相手が「裏切り」: 自分 -2BP、相手 +3BP
- 自分が「裏切り」、相手が「協力」: 自分 +3BP、相手 -2BP
このルールが本当にエグいです。 特に、ルナのような絶対的な「善人」を、自分のポイントのために裏切らなければならない時の罪悪感はかなりのものでした。ルナは途中で正体がゴーレム(機械の塊)だと判明するのですが、それでも優しすぎる彼女の振る舞いに惹かれ、本作で一番好きなキャラクターになりました。 逆に、あからさまな嫌われ役として配置されているディオには、ヘイトコントロール役だと分かっていてもかなりイライラさせられました…。感情を大きく揺さぶってくるキャラクター配置は見事です。

脱出ゲームとしてのクオリティはさらに進化!
ストーリーやシステムで戸惑う部分はあったものの、「脱出ゲーム」単体のクオリティは前作よりさらに上がっていました。
難易度も前作より高くなっており、難易度「HARD」のまま自力で解こうとすると、かなり解き甲斐のある歯ごたえ抜群のパズルが楽しめます。 (私も途中から頭がパンクして、難易度をEASYにしてヒントをもらい、セーブ&ロードでヒントを確認するという、ちょっとズルい方法も何回か使ってしまいました…)

SF要素の強まりと、次回作へ続くエンディング
一番モヤモヤしてしまった原因がここです。 前作のオカルト要素から一転、参加者がゴーレムだったりクローンだったりと、かなりSF要素が強くなり「なんでもあり感」が出てしまいました。私の理解力不足なところもあるかもしれませんが、少しすっきりしない、理解しづらい部分が多かったです。
そして何より、エンディングが本作の中ですっきりと完結せず、続編へ丸投げするような形で終わってしまったのが大きな不完全燃焼感を生んでいます。

2作目(善人シボウデス)の総評と、次回作への期待
脱出パートの面白さやABゲームの心理戦は評価できるものの、ストーリーのオチや世界観の広げ方に少し疲れてしまった、というのが正直な感想です。
ただ、このモヤモヤは「完結編である3作目『刻のジレンマ』をプレイするための壮大な前振り」だとも言えます。次回作をプレイしてすべての謎が解けたとき、この『善人シボウデス』の評価がガラッと変わるかもしれません。 すっきりと理解できることを信じて、このまま3作目もプレイしていきたいと思います!
まとめ:名作と問題作(?)がセットになった、極限の感情ジェットコースター!
今回は『ZERO ESCAPE 9時間9人9の扉 善人シボウデス ダブルパック』のレビューとネタバレ感想をお届けしました。
振り返ってみると、1作目『999』の圧倒的な完成度への感動と、2作目『善人シボウデス』の壮大すぎるSF展開への戸惑い(モヤモヤ感)という、2つの全く異なる感情を味わうことになりました。
2作目のオチやテンポ感には正直面食らってしまった部分もありますが、裏を返せば「それだけ世界観が大きく広がった」ということでもあります。ルナを裏切る時のあの強烈な罪悪感や、歯ごたえ抜群の脱出パズルに頭を悩ませた時間は間違いなく楽しく、デスゲーム好き・ミステリー好きなら一度は触れておくべきシリーズだと感じました。
このダブルパックで広げられた大風呂敷と、数々の謎。 それがどう回収されるのかを見届けるため、次は完結編である3作目『刻のジレンマ』をプレイしてきたいと思います!
果たして、私の中でモヤモヤしている『善人シボウデス』の評価は、3作目をクリアすることで大逆転するのか……!? クリア次第またレビュー記事をアップしますので、ぜひ次回もお楽しみに!
👇 個人的ににおすすめできるミステリーゲームをまとめた記事を書きました!ぜひみて見てください!

ちなみに、まとめ記事の中でも直近で個人的に一番ヒットだったのが『魔法少女ノ魔女裁判』です!
Steamで「圧倒的に好評」を獲得した超濃厚なデスゲーム×ミステリーなので、絶望的な展開や考察が好きな方はぜひチェックしてみてください。
